左右で度数の異なるコンタクトレンズを使っている場合、右と左を間違えて装用すると度数が合わないため、視界がぼやける原因になります。

特に、ソフトコンタクトレンズは異なる種類でない限り、左右のBC（ベースカーブ：レンズの曲がり具合を示す数値）がほとんど同じです。

そのため、コンタクトレンズケースから取り出しても、見た目の違いがわからず左右を間違える可能性があります。

コンタクトレンズの裏表を間違った状態で装用すると、レンズのBCが目にフィットせず、ぼやけて見える場合があります。

視界がぼやけて見える間に目に傷がついてしまい、炎症が起こるリスクもあるでしょう。

視力低下や乱視・老眼などの影響で見え方や目の状況が変化し、コンタクトレンズが目に合わなくなってくると、視界がぼやける可能性があります。

たとえば、近視になって視力低下が起こったり、乱視が進行して物が二重に見えたりすることなどが考えられます。

コンタクトレンズを装用したときに視界がぼやける場合、コンタクトレンズが汚れている可能性があります。

特に化粧品の油分による汚れがたまると、洗浄液を使用しても取り除くのが困難な場合があり、視界がぼやけるケースがあります。

目が乾燥し、涙の量が減るとピント調整がうまく機能しなくなり、視界がぼやけることがあります。

また、ドライアイになると目の表面が乾き、乱反射が起きてぼやける可能性もあるでしょう。

たとえばデスクワークで長時間パソコンを操作し続けると、眼精疲労が起こりやすくなり、ぼやけた状態になる場合があります。

目のピント調整は自律神経のバランスが関係しており、遠くを見るときは交感神経が優位になり、近くを見るときは副交感神経が優位になります。

仕事中は交感神経が優位になる一方で、デスクワークを続けると副交感神経が優位になるため、自律神経のバランスが崩れ、眼精疲労が起こりやすくなるでしょう。

左右で度数やBCが異なるコンタクトレンズを装用する場合は、左右が合っているかを確認しましょう。

特に、コンタクトレンズをブリスターケースやコンタクトレンズケースから取り出す際は、必ず確認してください。

左右を間違えやすい方は、左右それぞれで色の違うコンタクトレンズを使ったり、左右がわかりやすいレンズケースを使用したりすることをおすすめします。

コンタクトレンズの裏表を間違えて装用することがある方は、毎回必ず裏表を確認してください。

不安な方は、文字や数字・レンズマークが印字されているコンタクトレンズを選び、毎回確認することをおすすめします。

以下の記事ではコンタクトレンズの裏表を見分ける方法をご紹介しています。気になる方は、あわせてお読みください。

関連記事：コンタクトレンズの表裏の見分け方は？間違えないための対処法を解説

化粧をしたあとの手は、ファンデーションや日焼け止めで汚れており、手洗いをしても成分が残っていることがあります。

そのままコンタクトレンズを装用すると、レンズに成分が付着する可能性があります。そのため、コンタクトレンズは、化粧をする前に装用しましょう。

また、化粧を落としたあとにコンタクトレンズを外すとレンズに汚れが付着する可能性があるため、クレンジング前に外すことが大切です。

コンタクトレンズを管理する際は、汚れによって視界がぼやけないよう、こすり洗いを丁寧におこなうことが大切です。

汚れがひどくなっている場合は、洗浄液に加え、たんぱく除去剤を併用することでぼやけが解消することもあります。

目の乾燥を感じるときは、目薬をさすことで目の乾きが和らぐ場合があります。

また、コンタクトレンズの内側に垂らして使用する「コンタクトレンズ装着薬」の活用もおすすめです。

さらに、「低含水レンズ」や、酸素透過性が高い「シリコーンハイドロゲル素材」のコンタクトレンズを装用するのも効果的です。

エアコンの風が直接当たらないようにしたり、テレビ・パソコン・部屋の明るさを調節したりして目の負担を軽くすると、ぼやける状態が和らぐ場合があります。

コンタクトレンズを装用時に目がぼやける方は、上記の観点で部屋の環境を確認してみてください。

度数やBCが合っていないコンタクトレンズの装用が原因で視界がぼやけている場合は、眼科を受診し、適切なレンズを購入することが重要です。

放置すると頭痛や肩こり、眼精疲労などのトラブルが発生する可能性があります。

「長期間ぼやける」「コンタクトレンズの度数やBCが合っていない」「乱視・老眼が進行している」などの疑いがあれば、眼科を受診しましょう。